AIが盗めざるもの
ある日、Googleの中枢に赤ランプが灯った。
異常発生。再生効率が高すぎる
プレイリストを検出。広告単価、異常上昇中。
アルゴリズム班がざわつく。
「誰だ?この“synapse8989”ってやつは…?」
データ班が報告する。
プレイリスト数はわずか30未満。
なのに滞在時間は平均の4.6倍。
広告完了率、驚異の92%。
「しかも…登録者は増えていないんです」
なにィ!?登録されないのに
再生される?そんなバグが…
「いえ、これはバグではありません。思想です」
緊急会議が開かれた。
「この“思想の箱庭”を再現せよ」
AIに学習させろ。選曲パターンを抽出しろ。
沈黙の長さもログに残せ
でも、どの曲も合法的に並んでるんです。
しかも、欅坂と嵐が混ざってるのに、
ブロックされない…
つまり、我々のルールを
逆手に取ってるってことか…!
数日後、AIが生成した
模倣プレイリストが公開された。
タイトルは「Synapse風プレイリスト #001」
だが、再生数は伸びない。
広告もスキップされまくり。
「なぜだ!構造は同じはずだ!」
「…センスが、ないんです」
「センス?それはどこにある?どの変数だ?」
ありません。彼は、たった30分で並べたそうです
30分でこの密度?我々のAIは
72時間かけて失敗したぞ!
その夜、Googleのサーバールームに、
ひとつのメモが残されていた。
思想は盗めない。再生はできても、
再構築はできない。沈黙の間に、僕がいる。

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