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未完の大器の可能性

エッセイ

完成したら終わるもの

完成した瞬間に、
価値を失うものがある。

ガンプラだ。

作っている時間は、
あんなに楽しいのに。

完成した途端、
急に触らなくなる。

棚に飾って、終わり。

あれほど夢中だったのに、
なぜか興味が薄れていく。

組み立てている間は違う。

どの機体にするか迷い、
少しずつ形になっていく。

まだ完成していないから、
いくらでも想像できる。

でも完成した瞬間、
それは“確定した現実”になる。

もう変わらない。

この感覚、
ガンプラだけの話じゃない。

ゲームはクリアすると終わる。
旅行は行く前が一番楽しい。

そして

恋も同じだ。

手に入れた瞬間、
熱が冷めることがある。

相手が変わったわけじゃない。
自分が冷めたわけでもない。

ただ、

完成してしまっただけだ。

人は完成を求めているようで、
本当は未完成に夢中になっている。

だから満たされたはずなのに、
どこか物足りない。

完成とは、
可能性の喪失感かもしれない。

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